1. 乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

産後デイケア 乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

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2022年9月1日    陽だまり助産院

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

産後は心身ともに不安定な時期。家族や周囲から十分なサポートを受けることができない時や、赤ちゃんのお世話の仕方や生活リズムがわからない時、自分の体調が思わしくない時などに「駆け込み寺のように助けてくれるところがあったら」、と誰もが一度は思うはず。育児や身体の回復などに心配のあるお母さんと赤ちゃんをサポートする産後ケアを始められた「陽だまり助産院」の取り組みをご紹介します。

プロフィール

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

山口 多佳子(やまぐち・たかこ)さん

陽だまり助産院 院長・助産師/日本助産師会 会員/アドバンス助産師/産後ケアエキスパート助産師/看護師/保健師/ベビーマッサージ協会・認定講師(ベビー、キッズ、マタニティ) /NPO法人 絵本で子育てセンター認定講師/ヴィオラトリコロール認定マタニティヨガ講師/池田市こんにちは赤ちゃん訪問指導員 その他
産婦人科勤務や新生児訪問で多くの母子と関わり、2019年9月「陽だまり助産院」を開院。2021年に産後デイケアをスタートし、産前産後のお母さんに寄り添う。3児の母。

気軽に立ち寄り相談できる

陽だまりのように温かな存在

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産婦人科があるクリニックに長く勤務してこられた山口さん。クリニックと1か月健診で「さようなら」になってしまい、クリニックに電話してもらうことはできるけれど「主に母乳外来でしかお母さんと会えません」。お母さんが頼る人や相談する場所があまりない現状を見て「何とかしたい!」と思いをつのらせてこられました。2007年から池田市のこんにちは赤ちゃん訪問指導員(生後4か月までの赤ちゃんを訪問する)をされていて、多くのお母さんたちの相談を聞いてきたのもあり「これは産後に相談する所やすぐに見てくれる所がいるんじゃないか」と思い、相談や妊娠前後のトラブルに対応する「陽だまり助産院」(お産は扱っていません)を開業されました。

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陽だまり助産院は、場所は阪急石橋駅から徒歩5分、石橋駅前公園の近くにあります。現在は「母乳相談」や「育児相談」、お母さんたちが自由に寄れる「陽だまりサロン」、「ベビーマッサージ」、外部講師を招いての「離乳食教室」、東洋医学に基づいたこども向けマッサージ「小児推拿(しょうにすいな )」などを行い、お母さんたちのホッとできる、ちょっと実家に帰ったような、そんな気軽に立ち寄れる場所を目指されています(感染症の拡大状況をみてお休みになる場合あり)。

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

名前の由来は「ほっとできる、あったかい場所になれば良いな」と思いながら考え始め、一番しっくりきたのが「陽だまり」だったそう。「チラシには、うちの子が小さい頃に描いた絵を使ったんです」と、山口さんは優しく笑いながら教えてくださいました。

集う場所の大切さ 悩みや心配ごとをちょっと話せる関係の大切さ

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「赤ちゃん訪問を長年するなかで多かったのは、お母さん同士がつながる場がもっとたくさんあったらいいな、というお悩みです」と山口さん。「子育て支援拠点などに積極的に行けるお母さんは良いのですが、行くきっかけがない、1人で行くには勇気がいるけれど他のママ達とも話してみたい……!というお悩みが多かったので、陽だまり助産院でもサロンを週1でやることにしました」。山口さん自身が赤ちゃん訪問でお誘いしたり、池田市の育児相談会(ひよこ育児相談会)で仲良くなったお母さんたちがサロンを知っていて、何人かできてくれたりするうちに人気になり、なんと、陽だまり助産院の空間に20人ほどが集まったこともあったそう!お茶やお菓子を出して、お母さんたちはゆっくりおしゃべりしてだんだんと仲良くなって、という良い雰囲気が生まれているそうです。コロナ禍の今は上限8組の予約制になっていますが、早々に予約が埋まってしまうほどの人気です。「赤ちゃんのお母さんの需要が多いので、概ね1歳ぐらいまでの親子のための日を月3回、2歳ぐらいまでの子が参加OKの日を月1回設定しています」。

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陽だまり助産院に来たお母さんたちとはLINEで連絡することが多く「受診予約や母乳相談もLINEでお母さんのスキマ時間にしてもらっています」と山口さん。「また次トラブルあったら連絡してね、と伝えているので、お母さんたちは夜間や早朝など、とりあえず自分が連絡できる時にLINEに入れておいてくれます」。特に急ぎの相談内容の人には、夜でも返信したり、伝えられるアドバイスをできるだけ送ったりして「明日来てね」「病院に行ってみるのが良いよ」などとやりとりされています。

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離乳食講習で「お口をモグモグ動かすには身体作りも大事です」というお話があった数週間後、講座に参加したお母さんから「山口先生見てください、うちの子もモグモグが上手にできるようになりました!」とLINEで動画が送られてきたことがあったそう。「子育ての喜びを共有いただけると、助産院をやっていて良かった、とすごく嬉しい気持ちになります」。山口さんとお母さんたちのあいだに、相談から嬉しいことまで連絡しあえる信頼関係があることが伺える、素敵なエピソードです。

2021年に産後ケアを開始 産後のお母さんが必要としている支援を提供したい

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2014年、厚生労働省は「地域における切れ目ない妊娠・出産支援の強化」として、妊娠・出産の正しい知識の普及から、産後の周辺環境や情報面のサポートまでを包括支援モデル事業として、女性に対する継続的ケアの充実を掲げました。「産後ケアを自分も始めようと思って、大阪府助産師会の産前産後ケアセンター(大阪市天王寺区)に電話で『見学に行きたい』とお願いするとOKいただけて。その実態を知ることができました。今も実は月に数回ほど勤務させていただいています。勤務してみて産後ケアとは何かということを、身をもって知ることができました」と山口さん。「本当にこれ(産後ケア)がなかったらお母さんは孤立しちゃっただろうな、と思うケースがたくさんあります。精神的な病気を抱えてらっしゃる方や、『実家が遠い』『コロナ禍で親を頼れない』など様々な方が利用されるので、池田でもいろんな方が利用できる産後ケアが必要だなと改めて感じました」。

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

「火曜日だけなら産後デイケアができるけれど、大変だろうか……」と山口さんが悩んでいると、助産師仲間や歯科衛生士さんなどが「協力できる、いっしょにやろう」とたくさんアイデアを出してくださったそう。「じゃあ、やろうか!」と、産後6か月までの親子を対象にした産後デイケアの取り組みをスタートされました。「産後でお疲れのお母さん、初めての育児で不安のあるお母さん、とにかくいろいろ聞きたいお母さんなどなど、1日、陽だまり助産院でどうぞゆっくりなさってください。手作りの昼食・おやつ付きで、3か月までのお子さんは、沐浴もしてあげられます(上のお子さんはお連れになることができません)」と山口さん。デイサービスの時間は9時~16時、費用は1回15,000円です(2022年7月現在)。

子育てを「楽しかったなー」と思ってもらうために お母さんと赤ちゃんをみんなで見守る体制作りを

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

山口さんが目指していらっしゃるのは “楽しい育児”なのだそう。「とにかく、育児を楽しんで欲しい!こどもが小さい時期はすぐ過ぎてしまうし、後から振り返るとすごく可愛い時期なんです」。「親子でしっかり過ごせる乳幼児期を『苦痛だった』『大変だった』だけではもったいない!大変だけど『楽しかったなー』と思って欲しい」と山口さん。お母さんたちは「そんなに自分は頑張っていません」とよくおっしゃるそうですが、「お母さんはすごく頑張っている!大丈夫、まずお母さん自身を自分で認めてあげて、と伝えています」。「近頃のお父さんは協力的な人も多くなってきたので、お父さんや陽だまり助産院、周りのサポートを頼って育児をしていってほしい」と山口さんは願っています。実家が遠かったり、頼れる人が近くにいなかったりする場合もあります。特にコロナ禍になってからは実家に頼れない場面が増えてしまいましたが「そんな時もぜひ頼ってほしい!陽だまりや池田市に相談して」とメッセージをくださいました。

乳幼児期を振り返ったときに 「楽しかった」と思ってほしい 母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」

育児のスタンダードは世代によって異なります。コロナ禍以前に「おばあちゃんと一緒に陽だまりにおいで」とお母さんに伝えて、お母さんとおばあちゃんの両方に「今の育児はこうだよ、昔の育児のいいところはこうだよ、違うけれどいいところを取り入れてみんなで赤ちゃんを育てて見守っていこう」と、助産師として直接おばあちゃんに伝える機会を作られたそうです。「いつか、コロナ禍がおさまったら“おばあちゃんおじいちゃんクラス”をやりたいなと思いますし、必要だと思いますね。子育ての研究はどんどん進み、環境も日々変わっているので。抱き癖がつくから抱いちゃダメ、とおっしゃるおばあちゃんに、抱っこすることが愛着形成につながるんですよ、と優しくお伝えしていくのも助産師の役目かなと思います。お母さんと赤ちゃんをみんなで見守る体制を作ることが何より大切なのですから」。昔から受け継がれる育児方法にも良いことがたくさんあることを理解されているからこそ山口さんの言葉。いつか私がおばあちゃんになった時は、山口さんのお話を聞きに行かなくちゃ、と思わされました(笑)。

記者の感想

自分の子が乳幼児のころ、こんな助産師さんがそばにいてくれたらどれほど安心できただろうか、と思わされるほど、自然体で優しい雰囲気の山口さん。産後ケア導入のために第一線のケアセンターに入る行動力に本当に驚かされました。母娘のケアと、楽しい子育て環境づくりを目指す山口さんに会いに、みなさんも、母と子が笑顔になれる「陽だまり助産院」を訪れてみませんか。

陽だまり助産院について

連絡先 080-2424-0905
受付時間 AM 9:30 - 17:00(必ずお電話でご予約のうえ来院を)
休診日 木・土・日、祝日
LINE ID hidamarijosanin
駐車場 あり(1台)

場所

大阪府池田市石橋1-15-17

陽だまり助産院 公式サイト
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