妊娠中の食事のポイントや子どもが生まれた後の離乳食の進め方・作り方を、栄養士さん達が分かりやすく教えてくれる講座があると聞いて行ってきました！

「プレママ＆プレパパのための食育講座～離乳食についてもちょっと予習～」は、もうすぐ赤ちゃんを迎える方を対象とした講座。食生活に関心の高まる妊娠期に改めて栄養や食生活について学び、産後まもなく始まる離乳食についての正しい知識を得てほしいと令和６年度から新しく始まりました。栄養バランスの良い食事や赤ちゃんのための離乳食を実際に試食しながら、作り方や進め方、大人の食事からの取り分け方法などを知ることができます。ついつい味が濃くなってしまいがちな大人のごはんを、減塩しながら美味しく食べるアイデアの紹介もあるそうです。池田市保健福祉総合センターで開催されていて、受講には予約が必要です。

この日は、プレママ同士、プレパパ同士が集まって席につきました。出産を控えた同じ状況の人同士でテーブルを囲むと会話が弾み、プレパパたちのテーブルでは出産予定日やマタニティヨガや整体の話などに花が咲いていました。

前半45分間は、栄養士さんが調理してくれた、塩分控えめ少なめで栄養バランスの取れたごはんの試食から始まります。ランチ1食分程度の量があるので、この講座でお昼ごはんを食べるようなイメージでよさそうです。

豆腐とひじきのハンバーグやほうれん草の和え物など、栄養のプロが作ったおいしいごはんを試食しながら、栄養士さんが紹介する調理方法に耳を傾けます。「ハンバーグは焼きめをつけると香ばしくなって、減塩レシピでもおいしく作れますよ」、「和え物に粉かつおを振りかけると風味がUPします！」と、ちょっとの工夫でできるおいしい減塩のコツも教えてくださいました。

離乳食は大事だからがんばらなくちゃ、と力が入りがちですが、離乳食をゼロから完璧に作るのは大変ですよね。この講座では『大人ごはんを離乳食に！！』をキーワードに、普段の大人の食事をベースに離乳食を作る離乳食アレンジ術を紹介くださいます。

例えば、ほうれん草の和え物は、大人向けの調味料（しょうゆやごま油など）を混ぜる前に取り分けてすりつぶすと、離乳食初期の赤ちゃんに食べさせることができます。具だくさんのコーンチャウダーの野菜スープ（あさりや牛乳などを入れる前の、野菜だけを昆布かつおだしで煮たもの）は、そのまま離乳食初期から使うことができます。大人ごはんのついでに作っておくと便利で、大人は食べて『味が物足りないな？』と思ったときに後から調味料を追加できるので、時短になって栄養もたっぷりと、良いことばかりです。
「カレー粉やコショウなどの調味料で味変するのもいいですね、食卓に置いておくと便利ですよ」と、オススメの調味料の紹介がありました。

後半の45分間は、おかゆの作り方を中心に離乳食づくりを実践します。大人が食べるおかゆが『5倍がゆ』（水5：お米1で炊いたお粥）で、離乳食の最初のおかゆは『10倍がゆ』（水10：お米1）をすりつぶした『つぶしがゆ』です。「赤ちゃんにおかゆを作る時期はほんの数ヶ月。楽しみながら手作りしてみては」と、100円均一で購入できるすり鉢やすりこぎなど、離乳食の便利アイテムの紹介がありました。

『つぶしがゆ』を試食したら、実際にすりばちでのおかゆ作りに挑戦！柔らかくゆでた野菜をスープで伸ばす練習もしました。レシピがもらえますが「離乳食作りは理科の実験ではないので、細かく計量しなくてもOKですよ。離乳食で使用する調理器具も食器と同様に、よく洗って乾かせば基本的に消毒は不要です」と、がんばりすぎないヒントが伝授されました。

教えてくれるスタッフはみなさん優しい方ばかりで、栄養のある日々の食事や、離乳食の疑問や不安などの質問にも答えてくれます。家族の健康を作る「食」のヒントがもらえるこの講座は、おいしく試食しながら、ためになるお話を聞けるいい時間でした。出産前に離乳食の予習を少しするだけで、産後の準備や心構えにつながります。みなさんぜひご参加ください！