1. 池田市でこども食堂、始まっています!

池田こども食堂さくら・池田子ども食堂いろは 池田市でこども食堂、始まっています!

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2016年12月7日    

テレビや新聞などで最近話題になっているこども食堂。池田市でも、複数のこども食堂がオープンしています。手作りの温かい食事とともに、イベントをしたり、学習や遊びの場を提供するなど、それぞれに特徴があります。
今回は、昨年秋から運営されている「池田子ども食堂いろは」と、今年夏にオープンした「池田こども食堂さくら」をご紹介します。

【池田こども食堂さくら】みんなで食べることでコミュニケーションの輪が広がる

池田市でこども食堂、始まっています!

「こんにちは~~」12時をすぎる頃から、次々とこどもや家族連れが入室してきます。この日は土曜日のお昼開催とあって家族で来られる方が多く、小さいこどもを連れた家族連れも目立ちます。料理ができあがるまでの時間、こども達は宿題をしたり、家族と一緒に来られたおばあちゃんが折り紙を教えるテーブルがあったり。和室ということもあってか、和やかさが広がります。小学生の男の子のグループも、自然と馴染んだ雰囲気で食事が始まるのを待っています。夕方開催のときは兄弟や友達同士で来ているこどもも多く、最初にみんなで宿題をしてから食事になるそうです。
「池田在住の方が、ご厚意で毎回こども食堂のために熊本から産地直送で野菜を取り寄せてくださるんです。熊本の被災地復興支援にもなりますし、野菜は無農薬か減農薬。この野菜を使い切りつつ、野菜たっぷり、多くのこども達が食べられるメニューを考えます」と睦美さん。「毎回内容はバージョンアップして、豪華になってますよ」と、柔道の指導でボランティアに来られる上田孝さん。夏休み期間中に参加者が1人ということもあったそうですが、今はどんどん人数が増えているとのこと。この日も満席で、譲り合って座っている様子は、一つの大家族のよう。ワイワイと賑やかな食事が始まります。

こども達の心・技・食を育む寺子屋に

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「さくら」は、代表の伊藤睦美さんと息子の政貴さんが中心になって運営。睦美さんがお料理担当、政貴さんはスポーツと子守担当。こども食堂開設と同時に、政貴さんが柔道教室も開設。食べ終わったあとに、希望のこども達に無料で柔道や簡単に体を動かすことができる運動プログラムを指導。それを楽しみに通ってくるこどももいるそうです。
「家庭の味に近いけど、家では作らないようなメニューがあったりして、大人もこどもも、食べることにいい刺激になってます」「こどもが違う学年の子と友達になったり、大人同士も、前に座った方と話をしたり小さいこどもさんがいると盛り上がったりしますから、地域のつながりもできます」「お料理の勉強にもなります。さくらで食べたごはん作ってと、こどもに言われることもあります」「一人っ子なので、大きなこどもさんと一緒に食べたり遊んだりする経験ができて喜んでます」参加された方は皆さん満足そう。
「自分たちが来てみて、こども食堂はいいと思いました。働いているお母さんが、安心してこども一人でも行かせることができるこんな居場所が、あちこちにできればいいなと思います」と、よく参加されるお母さんが語ってくださいました。

地域とともにこどもを見守る拠点に

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北豊島小学校のすぐ横という立地、また睦美さんが以前から子どもの食生活シンポジウムや小学校で出前授業をされてきたつながりもあり、小学校の校長先生やPTAの役員さん、自治会の役員さんものぞきにこられるそうです。民生委員・児童委員の方も「少しでもお役に立てたら」と時間のあるときは一緒にご飯を食べながらお母さんの悩みを聞く場所にしているそうです。
「さくらに参加したことがきっかけで、学校を休みがちなこどもが、ここなら来れると言って毎回参加してくれてるんです。そして、1学期はほとんど学校に行けなかったけれど、2学期になって無遅刻・早退なしで毎日学校に通えるようになったと親御さんに聞いて、本当に開設してよかったと思いました」と睦美さんは笑顔でおっしゃいました。

【池田子ども食堂いろは】材料にこだわって、旬のものをおいしく

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「朝、5時半に中央卸売市場に行って、旬の魚を仕入れてくる」と、山田久さん。普段は自然食レストラン「ばんまい」を経営され、定休日の木曜のうち月2回をこども食堂として運営されています。「内容は店で出すものと考え方は同じ。安全で、美味しいものでないと」と食へのこだわりは強いものがあります。1汁2菜でこの日は新鮮なカワハギの煮付けがメイン。大量のカワハギが、数人のボランティアスタッフの手によって次々とさばかれていきます。「天気のいい日は、外のかまどでご飯を炊くんです」「おこげがおいしいのよね」と、ボランティアさんもワクワクした様子。お米は7分づきの胚芽米、能勢高校農業クラブが作った黒米も混じっています。

無理をしない、できることをするスタンスで続けていく

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毎回50から60食くらいを用意するため、2時くらいからボランティアさんが集まりだします。「自分の空いてる時間に無理のないように来てます」「スタッフの数が少ないとわかっているときは、メニューを簡単なものにします」ボランティアの方同士の連絡もスムーズな様子。山田さんに教えてもらいながら料理教室のような雰囲気で調理が進みます。夕方から参加して配膳の手伝いをしたり片付けをしたりと、それぞれに自分の働きやすい時間帯にボランティアに来られていました。

子育て世代のコミュニケーション、話を聞いてもらう場

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夕方、マイ食器、マイ箸持参で、小さいこども達を連れた家族が集まりだします。「家ではこどもと二人でご飯を食べることが多いんですが、ここなら大勢で楽しく食事ができる」「家ではなかなか魚料理をしないので、ここでこどもに美味しい魚を食べさせてもらってます」「池田に引っ越してきてまだ日が浅いので、先輩ママさんから生の子育て情報をもらってる」。こども食堂に集うお母さんの思いもいろいろ。ボランティアスタッフの友美さんは、お母さんから子育てのしんどさの話を聞いたり、食堂に来た小さなこども達にご飯を食べさせたりするそうです。「どうしてもこどものご飯が優先になってしまうお母さんに、ここでは温かいご飯を食べてほしいと思って」と言います。そして、ここは「来てくれてありがとう、美味しいご飯をありがとう、また来てね、ありがとう」とありがとうの連鎖がある場所だと語られました。

こども食堂は、子どもたちだけではなく、子育てをする大人たちや、こども食堂のボランティア、それを見守る地域の大人たちにとっても、よい居場所になっているようです。
しかし、営利を目的とするものではないため、今のところ、主催者やボランティアの努力で運営されているのが実情。市からの補助金のほか、それぞれ、募金箱も設置されていますが、さくらの伊藤さんは、寄付金の支援や食材の提供を呼びかけるとともに、イベントでおにぎりの販売をしてその収益をこども食堂に使うとのこと。準備、調理、片付け、運営のお手伝いをしてくれる方も募集中です。
また、どちらのこども食堂も、保護者が忙しいため食事がちゃんとできていなかったり、かまってもらえていないこどもや、学校に行きづらく居場所の少ないこどもに、現状では情報が行き届いていないのではないかという課題も見えてきているそうです。
今後、池田でたくさんのこども食堂が運営され、こどもも大人も、だれもの居場所としてずっと継続していくために、たくさんの方にこの活動を知っていただき、いろいろな形で市民の方に援助していただければと思います。

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コメント


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    ささやんさん

    2021年12月9日 10:14 pm

    毎月の食材費を支援したいのですが、毎月どれくらいの金額になりますか?5万から10万位で足りますか?教えてください。

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