1. 五感フル活用!自然のなかで学ぶ「食」のこと「からだ」のこと

五感フル活用!自然のなかで学ぶ「食」のこと「からだ」のこと

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2019年3月29日    

五感フル活用!自然のなかで学ぶ「食」のこと「からだ」のこと

子育て中に一度は悩む「子どもが野菜を食べない(おやつは食べるのに)」問題。そういえば、親の自分も旬の野菜にあまり関心がないかもしれない。子どもに食の大切さを伝えられているか不安になる時ってありますよね。自分で収穫した無農薬野菜をその場で食べる「畑で朝ごはん」を主宰する吉岡博充さんに、子どもと家族みんなの食育について伺いました。

五感フル活用!自然のなかで学ぶ「食」のこと「からだ」のこと

プロフィール
吉岡博充(おしおか・ひろみつ)さん

畑で朝ごはん 主宰/池田商工会議所青年部 第12代会長、日本野菜ソムリエ協会認定野菜ソムリエ

1974年、池田市細河生まれ。植木業や農業を営む両親の背中を見て育つ。「いけだの魅力をもっと知ってもらいたい!」といけだ3C株式会社で池田ブランド作りや地域活性化に寄与する。近郊農業の可能性を追求するなか、収穫体験型食育イベント「畑で朝ごはん」を開催。朝どれの野菜をその場で食べる交流の場づくりを行う。野菜ソムリエとして渋谷高校の授業を担当することも。キッズ野菜ソムリエの長女と、野菜を食べない長男の2児のパパ。今年の抱負は「家族をめっちゃ大切にする」。

私たちのからだは、私たちが食べたものでできている

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僕は細河で植木と野菜を作る家に生まれて、畑の野菜を食べて育ちました。自然の中で土や太陽のめぐみをもらってイキイキ育った野菜は、食べた感触や口触りが何か特別で、独特の「強さ」というのがあるなと思っています。

食べ物は私たちのからだを作っているものなので「食生活ってすごく大事だよね」と「さつきやま森の学び舎」の木村太郎先生と話していたら「収穫してそのまま食べられるのっていいんじゃない」と発案してもらって。僕も「それいい、じゃあやってみるかな!」と。2014年のゴールデンウィークに夏野菜の苗を植えて、無農薬野菜を朝に収穫してその場で調理して食べる「畑で朝ごはん」を始めました。最初は畑の手前だけの小さなスペースでやっていたんですが、いろんな人の力を借りて年々ちょっとずつ広げて3年前からは畑全面を作付けできるようになりました。今度の5月でスタートからもう丸5年になりますね。フェイスブックなどのSNSや口コミで広がって、今はリピーターの方が7割くらい来てくださっています。

野菜の背景を感じると、野菜は「ただの野菜」じゃなくなる

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ある「畑で朝ごはん」の日、すごい勢いで野菜を食べている子がいたので、その子のお母さんに「野菜好きなんですね!」って聞くと「いやいや、家では全然食べないんですっ!」と(笑)。自分でハサミを使って収穫した野菜っていうのは、普段の野菜より特別なものになるんだなと、その時に気が付きました。新鮮でおいしかったのもあると思いますが、「収穫する」と言う行為がきっとその子に響いたんじゃないかな。

トマト甘い。うわっナスの茎かたい!この色は食べごろ?このおっちゃんはどんな気持ちで育ててるんやろ。畑で実った野菜を前にして、子どもたちはこんな風に一生懸命考えをめぐらせています。そうすると野菜がグッと身近なものになるんですね。自分が収穫して手にしている野菜が「ただの野菜」じゃなくなる。こういうふうにして食を考える時間ってすごく大事だし、食育の根幹にあるんじゃないかなと思っています。

お母さんとお子さんで畑に来て、プチトマトをカゴいっぱいに収穫して「これおいしい、お父さんにも食べさせたいねー」「買って帰ろっか!」と相談していたり。後日話を聞いたら「その日の夕食でサラダにして、野菜を収穫した話をしながら食べましたよ」と言ってくれて、イイなぁと思いました。食事中の会話は子どもの食への興味・関心を高める良い機会。食材や味つけなどの話をたくさんしてもらいたいなと思います。

自然の中で野菜を育てるのは本当に難しくて、僕も毎度失敗続きです。手塩にかけて育てたスイカを「アァ、そろそろおいしくなっただろうな。よっしゃ収穫しよう」と思って畑に行ったらイノシシに90%食べられていたり(涙)。残った小さなスイカひとつを、その日に集まった家族で大事に分けて食べました。こんなふうに自然のなかで試行錯誤している様子も、畑に来た子どもたちにそのまま伝えています。そういうのもひっくるめた食べ物のルーツを知るのはとても大切なこと。普段の食卓でも、食べ物が子どもの口に入るまでの背景を教えてあげてください。子どもは好奇心の塊なので、産地や調理方法などを知ると、また次の食事でもきっと「これはどこで育った野菜なんだろう」という風に様々なことを考えられるようになっていきます。

子どもだけでなく大人も一緒に食育を考える大切さ

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細河は、大阪市内から高速で20分で来られる”都会から一番近い田舎”なので、心が解放されるのか、収穫中に水や泥で遊び始める子がよくいますね(笑)。虫を追いかけたりサワガニを捕まえたりして楽しんでくれるのは微笑ましく大歓迎なのですが、野菜が育っている場所を踏みそうになると「そこはあかんでー」「ここはお野菜の赤ちゃんいるからね」と声をかけます。そういったことも、自然の中で学べる食育のひとつですね。

親御さんに「普段は土いじりとかしないけど、今日初めてカボチャを収穫して嬉しいです!」と喜んでいただいたり、「じゃがいの種芋って何ですか、苗じゃないんですか?」「大根は葉に近い部分が甘いって本当ですか?」と質問をいただくこともあります。僕はそれがすごくいいことだなと思っていて。親が新鮮な気持ちで食に関心を持つことができたら、子どもにもすごくいい影響があるからです。子どもだけでなく僕たち親世代も一緒になって食の知識や経験を得ることが、家族みんなで食の大切さを共有することにつながると思います。

自分自身も学びながら、食べる嬉しさをたくさんの親子に伝えたい

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畑で朝ごはん」を始めて、私自身にも多くの学びや変化がありました。今1年生の娘も野菜に関心を持ってくれて、キッズ野菜ソムリエに認定されるという嬉しいできごともありました。だけどこの娘、野菜はあまり食べないという(笑)。もうすぐ3歳になる息子はさらに輪をかけて食べないですね(泣)。何事も一長一短にはいきませんが、畑で朝ごはんを食べた後に「おいしかったから、追加で収穫して買って帰ろう」「子どもがこんなに野菜を食べるなんて信じられない!」と言っていただける嬉しさを励みにして、これからも畑を通じて自分自身も学びながら、家族や友達と楽しみながら野菜を食べる嬉しさや食を選ぶこと・食べることの意味を多くの方に知らせていきたいですね。

五感フル活用!自然のなかで学ぶ「食」のこと「からだ」のこと

収穫の楽しさから食の大切さを教えてくれる「畑で朝ごはん」では年間35種類以上もの野菜を育てていて、春には豆類や玉ねぎなどの収穫が楽しめるそう。みなさんも子どもと一緒に土いじりをしたり、収穫から野菜に触れたりして、「食べること」の大切さを感じてみてはいかがでしょうか。吉岡さん、ありがとうございました!

取材協力:Rosso Beans Caffe ロッソビーンズカフェ

畑で朝ごはん facebook 池田市ホームページ 健康増進課 食育
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